19世紀後半にフランスで誕生する印象派やポスト印象派の作品は、今日では世界中で多くの人に親しまれるようになりましたが、一方で当時画壇の中心であったアカデミーの伝統からは大きく逸脱するものでした。それゆえ、印象派の登場は同時代の人々に衝撃を与えます。アトリエから戸外へと飛び出した画家たちは、絵の具を混色せずに配置する「筆触分割」という新たな手法によって、身近にあるものの一瞬のゆらぎをとらえようとしました。
そして印象派は、西洋のみならず、日本の洋画界にも多大な影響を与えていくことになります。本展では、国内有数のフランス近代美術コレクションを誇るひろしま美術館の所蔵作品を紹介します。モネやルノワールなどの印象派から、ポスト印象派、そしてフジタなどのエコール・ド・パリの画家たちといったフランス近代美術の巨匠たちはもちろん、黒田清輝など、フランス絵画に大きな影響を受けた日本の洋画家たちの作品が一堂に会します。
印象派を中心としたフランス絵画100年の展開をたどるとともに、作品との「本物の出会い」をお楽しみください。

【出品作家】
ウジェーヌ・ドラクロワ、ジャン＝フランソワ・ミレー、ギュスターヴ・クールベ、エドゥアール・マネ、クロード・モネ、ピエール＝オーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌ、ポール・ゴーギャン、ポール・シニャック、アンリ・マティス、モーリス・ド・ヴラマンク、ジョルジュ・ブラック、オディロン・ルドン、マリー・ローランサン、レオナール・フジタ、黒田清輝、藤島武二、岡田三郎助、安井曾太郎、梅原龍三郎、岸田劉生 など

講 演 会
※ オンラインによる事前申し込み制

1.「ひろしま美術館のコレクションについて」
講師： 水木祥子氏 (公益財団法人ひろしま美術館学芸課長)
日時： 10月22日(土) 午後1時30分～3時
会場： 栃木県立美術館 集会室
定員： 60名 ※ 定員に達し次第受付終了
予約開始日：9月15日 9時～
※ イベント当日、企画展観覧券が必要です。

ご予約は以下URLから
https://airrsv.net/kenbievent/calendar/menuDetail/?schdlId=T0022E8812


2.「これからの美術館建築」
講師： 五十嵐太郎氏 (東北大学大学院工学研究科教授)
日時： 12月4日(日) 午後1時30分～3時
会場： 栃木県立美術館 集会室
定員： 60名 ※ 定員に達し次第受付終了
予約開始日：10月15日 9時～
※ イベント当日、企画展観覧券が必要です。

ご予約は以下URLから
https://airrsv.net/kenbievent/calendar/menuDetail/?schdlId=T0022EC3A1


ギャラリートーク (担当学芸員による)
※事前申し込み不要

日時： 10月30日(日)、11月27日(日)、12月11日(日) 午後2時～3時
会場： 栃木県立美術館 企画展示室

※ 新型コロナウイルス感染症の感染状況によって、予定を変更する場合がございます。詳細については、ホームページおよびSNSをご確認ください。

白き着物を着せる西洋婦人
―
黒田清輝
1892



パリスの審判
―
ピエール＝オーギュスト・ルノワール
1913–14



赤い室内の緑衣の女
―
アンリ・マティス
1947



曲がった木
―
ポール・セザンヌ
1888–90



ポルトリュー、グールヴロ
―
ポール・シニャック
1888

コレクション展III「みんなの《推し》コレクション！」
2022年10月22日(土)～12月25日(日)